【愛生きバックナンバー】子宮感覚

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メルマガ『愛がなきゃ生きていけない』掲載のコラムです。
vol.31(2003.7.18配信)

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当時あたしは34歳。
ちょうど親から「ダンナはいいから孫を」などとアホなことを言われ、困っていた頃です(笑)

「マル高」のシバリさえなかったら、女の人生はもっと自由になるなーと。
かといって、今「産めますよ!」なんてドクターから太鼓判もらっても、己の寿命を考えたら「じゃあ作ろうか」とは思いませんが。

閑話休題。
このコラムの文末は、まるで「彼のことを思い出しながらオナニー」みたいな雰囲気を醸し出していますが、実際のところ、あたしは彼氏も過去歴代の元彼も「オカズ」にはしないことを、ここに訂正しておきます。
妄想を掻き立てるような安いテク使ってすみませんw

子宮感覚

『オンナは子宮でモノを考える』
そう言ったのは誰だったっけ……?

少女の頃にはわからなかった「子宮」的な発想。
オトナになった今は、それが自分にあるのをすごく感じます。

でも今回は、世間で言われている、女性ならではの直感などといった「子宮でモノを……」というお話ではありません。

* * * * * * * *

別れたオトコの苗字は思い出せなくても、どんな肌をしていたのかは覚えている。
比べるワケではないけど、時折記憶から引き出される昔の彼のカタチ。
不意に思い出す瞬間。
それこそが「子宮感覚」なのではないか、とあたしは思います。

オトコのヒトにも、そういう感覚ってあるのかしら?

昔抱いた女の中でも、忘れられないようなSEX。
吸いつくような肌とか。
特別な快感をもたらすような内側とか。
絶妙な舌使いとか。

もしそんな感覚の記憶がインプットされるのなら、あたしは「記憶に残る」オンナでありたい、と切に願う。

言葉や仕草や顔カタチなんて、覚えていなくてもいい。
今まで抱いた女の中で、最高得点をつけてもらえたら、それでいい。

そんな風に考えてしまうのも、子宮感覚なのかもしれません。

* * * * * * * *

愛するオトコに抱かれている最中に、他のオトコを思い出すコトはありません。

その行為だけに夢中になり、全身に愛情を感じ取るコトだけに熱中し、めくるめく快感に心とカラダが包まれて。
貪(むさぼ)る間、すべての記憶は「今」で上書きされるのです。

あたしは一生懸命、目を開けて彼の表情を確認したいと思うのだけど、快感にその意志は叶うことなく、目をつぶり意識を一点に集中しようとしてしまう。
まるで子宮にあたしが支配されてしまったかのよう。

挿入部には本能だけが存在し、ただがむしゃらに彼のカタチを包み込み、吸い上げるように蠕動し、お互いを頂点に高めてゆく……。

それがオンナのカラダなのです。
そして、あたしの子宮に、また新たな深い記憶を刻みこむのです。

* * * * * * * *

独りの夜。
彼の「記憶」に抱かれたい気分になることがあります。
そんな風に思うのも、きっと子宮感覚。

彼の記憶をより鮮明に思い出したいと、今は空っぽなそこに手を伸ばし、
あたしの子宮が彼を恋しく思い、涙で濡れるのです……。

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