夫にやってほしいこと、夫にさせたくないこと

戯言

お久しぶりの戯言。
ネタ的には商業媒体に出したいところだが、ふさわしい媒体が浮かばなかったので、ブログに吐き出すことに(笑)

家事をどちらがやるか問題

これは、夫でも彼氏でも「一緒に生活する」ようになると必ず生じるテーマ。
みんなはどうしてる?

あたしは基本「忙しくないほうがやる」のがベストだと思っている。
だけど自分が「母親が専業主婦の核家族」で育ったせいか、どこか「家事は妻がやるもの」という思い込みも拭えずにいる。
(とはいえ自分も仕事を持っている以上、全部押しつけられることには反発もあるのだが)

48年も生きていれば「男の人と暮らす生活」も複数のケースを知っている。これまではなんとなく「掃除と洗濯は自分、料理は基本自分でやるが、忙しいときは外食」という分担になっていた。週末の掃除くらいは手伝ってもらっていたが、仕事量や仕事の拘束時間的にも「忙しくないほう」があたしばかりだったのだ。

最近、彼氏と過ごす時間が増え、半同棲っぽい生活スタイルになってきた。自宅に彼氏が泊まったり、彼氏の家にあたしが泊まったりと、デュアルライフ的な。
拠点が2箇所というのは非効率的だし、東京と神奈川の距離だと交通費や駐車場代もバカにならない。でもそんな生活も新鮮なので、今はデュアルライフを楽しんでいる。
唯一大変といえば、あたしの生活の変化に巻き込まれた犬だろう。幸い乗り物での移動は子犬の頃から馴らしていたし、彼氏は自ら世話をしてくれるくらい犬好きなので、以前よりあちこち連れてってもらって喜んでいるみたいだが(笑)

閑話休題。家事の話に戻ろう。

まだ生活自体は一緒にしていないので、今ふたりの間で家事は「自分の家にいるときは、家主が中心」になっている。もはやお客さんではないつき合いだが、やはり他人の家を勝手にいじるのはよろしくないと思うので、彼氏の家にいるときのあたしは「何もせずコタツで寝ながらテレビを見ているお父さん」状態だ(笑)
しかし自宅に彼が来ているときは、掃除や洗濯はあたしがやっているものの、料理だけはほとんど彼氏がやってくれている。今や彼の訪問が遅いときと「今日は〇〇が食べたい!」ときくらいしか、あたしはキッチンに立たなくなってしまった。

「料理が趣味」と「日常的に自炊する」の差は大きい

これまであたしがつき合ってきた男たちは、ほぼほぼ「男子厨房に入らず」な奴ばかりだった。まれに「料理が趣味」と豪語する男もいたが、趣味というだけあって年に数えるほど「ルーから本格的カレーを作る」「半日かけてモツ煮込みを作る」程度だった。日常的な家事としての料理については、腰を上げようとはしなかった。
(洗い物くらいはやってくれたが)

今の彼氏は料理のできる男だ。前述の趣味レベルとは違い、日常的に自炊をしている男というのは本当に料理ができる。
あたしも作家業一本のときは(自宅ヒキコモリなこともあり)基本自炊はしているが、決して得意ではない。
クックパッド先生という強い味方がいなければ、他人に食べさせられるレベルの物を作れないあたしとは違い、彼はレシピなしに「冷蔵庫にあるもの」だけでマトモなおかずを完成させる。味付けの勘とセンスもよく、キャリアを感じさせる。もはや「いい妻になりそう」な域だ(笑)

彼は進んでふたり分のゴハンを作ってくれる。48歳にして、これは初めての経験だ。
「料理は妻が作るもの」そんな思い込みは、彼のおかげで完全になくなった。
彼といる限り、料理については「忙しくないほうが作る」で定着しそうな感じ。働く女性にとって、これほど快適なことはないだろう。我ながら、いい男をつかまえたと思う。

いい男は家事も「自分のタスク」としてこなす。だけどあたしはまだ割り切れない。

以前、酒の席で既婚の男友達ふたりと「家事分担はどうしているか」について話を聞いた。

ふたりとも自宅仕事が中心なせいか、家事を率先してやっている。彼らはアラフィフだが「夫が家事をやること」についても抵抗がない。妻にとっては実にいい夫だろう。
当時は「ゴハン作ってくれるなんて、奥さんがうらやましい!」などと思っていたが、とうとうあたしもその妻と同じ立場になれたわけだ。何事も望めば叶うものだ(まだ妻ではないが)。

彼らとの会話の中で、あたしは質問をした。
「洗濯もやるってことは、奥さんの下着とかも洗ってるの?」
彼らは「なんでそんな質問をするのだろう」と言わんばかりに「もちろん」と答えた。あたしは驚愕した。

歴代の彼氏や夫たちに洗濯をまかせなかったのは、ひとえに「あたしの下着まで洗わせたくない」ことが理由だ。洗濯くらいは皆できたのだが、そこだけは「勝手に洗わないで」と死守してきた。
もちろん今の彼にもやらせてはいない。彼氏の家に置いてある部屋着兼パジャマだけは「ネットに入れて洗って」と細かい指示のもと任せているが、下着に関しては宿泊日数分持参して、使用後のものは持ち帰っている。

今後、どれほどあたしが売れっ子作家(=多忙)になろうと、このつまらないこだわりは捨てられないだろう。
無理。絶対に無理。いくら親切心で洗濯をしてくれようと、シミのついたパンツを洗われた日には、恥ずかしさと情けなさで切腹するかもしれない。

つまらないこだわりなのは百も承知。いつか彼と再婚するとして、老後に万が一「介護される」身となってしまったならば、夫に任せるしかなくなることもわかっている。

だけどまだ、今は覚悟できない。あたしのパンツを彼の手が干す光景なんて絶対に見たくない。
下の世話をされるよりも、あたしにとってそれは「夫にさせたくないこと」なのだ。

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